ヌーナン症候群とは?

ほえほえママによるヌーナン症候群の解説 

1963年、小児科医、心臓専門家のジャクリーヌ・ヌーナン女史によってヌーナンと名づけられました。
特徴は以下の通りです。

1 特有の顔貌
眼瞼下垂・内眼角贅皮・眼瞼裂斜下・眼間開離
広いおでこ
鼻根部平坦
高口蓋
短頸・翼状頸
頸部毛髪生え際低位
ゆるくカールしている髪の毛
耳介低位・軟骨の大きな厚い耳

2 主な四肢の特徴
低身長
骨格異常(外反肘・外反膝・外反足・偏平足)
短指・合指症・屈指症
脊柱側湾症・猫背
多数の色素性母斑・カフェオレ色のしみ・ほくろ
ずんぐりむっくりとした体型

3 胸郭変形
鳩胸・漏斗胸・(鎧状胸・楯状胸)

4 先天性心疾患
心房中隔欠損・肺動脈弁狭窄・動脈管開存・肥大型心筋症・等

5 生殖器異常
停留睾丸・小陰茎・不妊症・性腺機能障害・尿路奇形

6 知的障害
軽度精神遅滞・言語発達遅滞・学習能力障害・運動機能遅滞・コミュニケーション障害・
視覚認知障害・聴覚認知障害・知覚認知障害・視空間認知障害

7 高体温
悪性高熱症

8 聴覚
軽度難聴・耳管狭窄・中耳炎になりやすい

9 歯
不正咬合・虫歯になりやすい

10 視覚
斜視・やぶにらみ・眼振・近視・遠視

11 眼
眼球突出・円錐角膜・眼底異常・角膜神経異常・視神経膠腫

12 血液・リンパ腺
出血傾向・血小板機能障害
リンパ管低形成・リンパ浮腫・リンパ管灌流異常
髄芽腫
神経芽細胞腫

13 食事の問題
哺乳力(吸引力)不足障害・発射体嘔吐症・そしゃく力不足・食事中注意力散漫・
経口食事に関して、ある程度までしか栄養摂取できない

14 性質
知的に問題があるために注意集中が困難、多動気味。
信念を持って発する言葉が周りの人間には通じないために、
集団の中では主導権を持つ事が出来ず、人との対話に臆病になりがち。
集団の中においては内気。

15 その他
二分脊椎 鼠径ヘルニア 末梢神経障害 クモ膜下出血 脊髄空洞症
成長ホルモン分泌不全 手術後ケロイドになりやすい 白血病 胸水症
小人症 精神異常 てんかん 骨年齢遅滞 口蓋裂・口唇裂 小顎症 水腎症 肝脾腫
自閉傾向 気管軟化症 肺水腫 脳性麻痺による肢体不自由 等があります。

16 ヌーナン症候群について現代医学で解明されている情報
染色体は正常染色体核型、常染色体性優性遺伝性疾患と考えられている疾患
原因は不明だが、責任遺伝子座位の第12番染色体長腕にあると推定
母親からの遺伝頻度が強いと推定されるが、突然変異による散発例も少なくない
日本での出生率10000人に1人の発生頻度と推定される
ターナー症候群と類似した症状
母親がヌーナン症候群の子供を妊娠している間羊水過多であることが多い
生命予後は合併症による重症疾患がなければ比較的良好
通常の社会生活適応も可能
ヌーナン症候群は、小児慢性特定疾患に指定されています。

低身長、心疾患、顔の特徴がどの程度際だっているかが、この症候群で有るかを疑う要因となります。
子供が成長すると、顔は徐々により正常になり、高い額がより三角形になります。

以上、ほえほえママの作成でした~!

上記を無断で複写・転写を禁じます

あとがきも読んでね!

2002年4月2日更新



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